KIEN

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砂色の贈り物

キエンが林に入り少し経過した頃、蝋燭の火が徐々に弱まり白煙へと変わった。「おい嘘だろ?」 絶望と同時にいつも歩いている道でもあり、謎の自信に満ち溢れているキエンであった。「ま、何とかなるだろ」 数歩進んだ時何かに躓いた。「あっぶね!根っこ…...
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何者

あれから丁度一ヶ月が過ぎた。何もない砂の地面をペラペラな藁のサンダルでキエンは朝から小屋の周りを走っていた。「はぁ…はぁ…はぁ…ふぅ~」「ワオーーーーン!」 一時間は走った気がする、それなのにクウは元気に飛び跳ねている。限界を迎え膝から崩れ...
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作戦会議

家畜小屋の羊たちが鳴いた。「ベェーーー」 キエンは広場で棒立ちし、目の前の孤児院を見つめていた。気付けば後ろの広場で走り回っていた町の子供達に囲まれ、一斉に話し掛けられる。 キエンは一人一人頭を撫でると、しゃがんで子供達と目線を合わせた。「...
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忘れ物

砂混じりの風が冷たくなり始め、ググがくしゃみをした。キエンは黙々と作業を続ける。「へっくしょん!……ぬぅ」 そしてついに最後の枝々を束ね屋根に乗せると、今まで作ってきた全てを一つに縛り大声をあげた。「出来たーーーー!!」 それに続いてクウも...
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ナム

「バウ!」 あれから二日間、キエンは枝を集めていた。「バウ!バァゥゥゥ!」 小屋の横で大量に放置された大小バラバラの枝をかき集め、蔦で束ねる。何百本と集めた枝をまとめるが大した大きさにならず、先の見えない作業になる事を悟った。「果てしねーな...
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クウ

「バウ!」 キエンは昨夜の豪雨で濁流になった川を見つめていた。クウは身体を寄せこちらを見上げてくる。「昨日からホント災難だな」「バウ!」 キエンは黄白色のモフモフをワシャワシャしながら口角を上げると、勢いよく息を吸い、大きくため息をついた。...
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プロローグ

風が止んだ。「はぁ……はぁ……はぁ……」 小屋の中から女の荒い息が漏れてくる。ググは腰の剣に手をかけ、空を見上げる。満月がやけに明るい。「よくみえるのう……」 ポツリとこぼしたとき。「ウギャーー、ギャァァァァアァァァァ!!」 産声が、夜を切...